深夜 だれが待つでもない部屋 潜りこんだベッドの冷たさに 思わず体が縮こまり 生きていることを実感する 腰と背中をくねくねと動かして 体温を寝巻きから 布切れに移していくと ぬくもりの領域がじんわりと広がって やがてここちのよい ぬるま湯のような眠気に 浸れる時が近づいてくる ああ 今日もまた やっと前後不覚の眠りを 手に入れることができそうだ |
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